こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。
「インビザライン・ファーストで歯列矯正すると、どのくらいの期間が必要なの?」と疑問を持っている保護者の方もいるでしょう。インビザライン・ファーストは、お子さまのあごの成長を利用しながら歯並びを整えるマウスピース型矯正装置です。
本記事では、インビザライン・ファーストの標準的な治療期間と、期間が長くなるケース、その予防策について具体的にご紹介します。治療を計画どおりに進めるためのポイントもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インビザライン・ファーストとは
インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在する6歳から10歳頃のお子さまを対象にしたマウスピース型の矯正装置です。取り外しが可能なため、食事やブラッシングは外して行えます。
数週間ごとにマウスピースを交換しながら、歯列の拡大と歯の位置の調整を行います。顎の骨の成長を促せるので、抜歯のリスクを抑えることが可能です。
また、透明な素材を用いて目立ちにくく設計されているため、お子さまが学校生活や日常のコミュニケーションでストレスを感じにくい点も大きな魅力です。治療開始前にはデジタルスキャンとレントゲン撮影で歯並びとあごの状態を診断し、治療計画を立案します。
インビザライン・ファーストで治療する場合にかかる期間
インビザライン・ファーストの治療期間は口内の状況により前後しますが、1年から1年半ほどが目安です。マウスピース装置による治療が完了すると、歯の後戻りを防ぐ保定装置を装着しながら永久歯が生え揃うのを待ちます。
この間は、歯並びをチェックしながら2期治療の必要性を判断します。
インビザライン・ファーストで治療期間が長くなるケース
インビザライン・ファーストで治療期間が長くなるケースは、以下のとおりです。
装着時間が不足した場合
インビザライン・ファーストの効果を得るには、1日20時間以上マウスピースを使い続ける必要があります。おやつや食事、ブラッシングのたびに外すため、時間の管理が難しいと感じるかもしれません。
しかし、装着時間が短くなると歯が予定どおりに移動せず、新しいマウスピースへの交換が遅れたり、再調整が必要になったりして治療が長引きます。お子さまが友達と遊ぶ時間や学校行事などを考慮しつつ、保護者の方が声かけして装着時間を確保することが大切です。
虫歯や歯周病が発生した場合
矯正治療中に虫歯や歯周病が見つかると、まずお口の中のトラブルを優先して治療します。その間は計画どおりに矯正が進まないので、治療期間が延びる可能性があるでしょう。
重症度が高い場合
歯列不正の程度が大きいと、歯を理想的な位置に動かすために必要なマウスピースの枚数が増えます。1枚のマウスピースは一定期間装着しなければならないので、枚数が増えれば増えるほど治療期間が延びるのです。
歯が重なり合っている部分や斜めに生えている歯ほど動きが遅くなるため、日数を要することがあります。
抜歯を伴う治療が必要な場合
あごのスペースを確保するために、抜歯が必要と判断されることがあります。抜歯後は歯ぐきや骨の治癒期間を待つため、その間マウスピースの使用を一時停止するケースもあり、矯正治療が進まない時間が生まれます。
さらに、抜歯によって生じた隙間を閉じるための歯の移動が必要になり、結果として治療期間の延長につながります。
治療計画の変更が必要になった場合
矯正の途中で歯の動き方やあごの成長のペースが予測と異なるケースがあります。その際は、計画を見直してマウスピースの枚数を調整し、必要に応じて追加のシミュレーションを実施します。
プラン変更には新たなマウスピースの製作などが伴うことが多く、通院日も増えるため、当初予定していた期間を超える可能性が高いです。定期検診で早期に異変を察知し、軌道修正することが大切です。
マウスピースを紛失・破損した
お子さまがケースから取り出したマウスピースを落として割ったり、どこかに置き忘れたりすると、歯科クリニックで再製作を依頼しなければなりません。マウスピースの再製作には1〜2ヶ月ほどかかる場合があり、その間は計画が遅延します。
ケースへの収納や外出時の持ち運び方法をあらかじめ決めて、お子さまが守れるように工夫する必要があるでしょう。
交換のタイミングを守れない場合
インビザライン・ファーストでは、1セットのマウスピースを約1~2週間で交換することが基本です。交換時期を守れないと、歯の移動がスムーズに進みません。
カレンダーやリマインダーで交換日を管理し、お子さまと一緒に確実に進めることが大切です。
保定装置の管理が不十分な場合
インビザライン・ファーストによる治療後は、後戻りを防ぐために保定装置を一定期間使用します。固定式の装置の場合は問題ないかもしれませんが、取り外しできる保定装置を使用する場合、装着しなかったり装着時間が短かったりすると、歯が元の位置へ戻ります。
後戻りの程度にもよりますが、再度矯正を検討しなければならない場合もあるでしょう。インビザライン・ファースト治療終了後も、しっかりと保定を続ける必要があります。
計画どおりに治療を進めるために大切なこと
計画どおりに治療を進めるために大切なポイントは、以下のとおりです。
装着時間を守る
インビザライン・ファーストでは、マウスピースを1日20~22時間装着しなければなりません。装着時間を守れば、歯列誘導の力が安定し計画通りに歯が動きやすくなります。
お子さまが遊びや授業の合間など装着を外す機会が多い場合でも、帰宅後すぐに装着し直す習慣づけが大切です。
マウスピースと口内の清潔を保つ
外したマウスピースは毎回流水できちんと洗い、食べかすや唾液などを落としましょう。さらに週に1~2回、専用の洗浄剤でつけ置き洗浄を行うと、細菌の繁殖を抑えられます。
口内は、食後や就寝前にブラッシングを丁寧に行い、装置内外ともに清潔な状態を維持することが重要です。
飲食の際はマウスピースを外す
食事や飲み物を楽しむときは、必ずマウスピースを取り外してください。装着したまま飲食すると、飲み物の色素や糖分がマウスピース表面に付着し、虫歯や歯ぐきの炎症リスクが高まります。
また、硬い食べ物を噛む際は装置が破損する恐れがあるため、外した状態で安全に楽しむようにしましょう。
マウスピースの紛失を防ぐ
装置を外した際は必ず専用のケースに収納し、置き場所を決めて管理してください。お子さまの学校行事などで外す機会があっても、ケースごと持ち歩く習慣をつけると紛失や破損を防ぎやすくなります。
ケースの外観にお気に入りのキャラクターのシールを貼るなど、お子さまが愛着を持てる工夫も効果的です。
定期的な歯科クリニックでの検診
計画どおりに歯が動いているか、歯科クリニックで指示された間隔で確認を受けましょう。検診ではマウスピースの適合状態をチェックし、必要に応じて調整を行います。問題があれば早めに調整できるため、治療の遅延や追加処置のリスクを減らせます。
保護者のサポート
装着時間や交換スケジュールを、お子さまだけで管理するのは難しいです。保護者の方は、装着時間や洗浄の記録を一緒に確認する習慣をつくりましょう。また、定期検診への同行や励ましの言葉が、お子さまの治療への意欲を高める大きな助けになります。
まとめ
インビザライン・ファーストは、お子さまのあごの成長期に合わせた透明なマウスピース矯正です。標準的には1年から1年半ほどで完了します。装着時間の順守や口腔ケア、定期検診を徹底することで、スムーズに進められるでしょう。
治療後は保定装置で後戻りを防ぎ、永久歯の生え揃いを見守りましょう。
インビザライン・ファーストを検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
当院では、一人ひとりのライフステージに沿った歯科医療を提供できるよう努めています。小児・成人矯正や予防歯科、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな診療に力を入れています。
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奥村 亮司