こんにちは。京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科です。

床矯正は、主に子どもの歯列が気になるお子さまをお持ちの保護者の方に検討されていることが多い治療法です。治療を検討している方が気になるのは、治療にかかる費用ではないでしょうか。
今回は、床矯正の費用について、保険適用の有無に加え、床矯正のメリットなどまで詳しく解説していきます。
目次
床矯正とは

床矯正とは、主に子どもの歯並びを整えるために用いられる矯正治療のひとつです。マウスピースのような装置を口内に装着して顎を徐々に拡大し、永久歯がきれいに並ぶスペースを確保します。
装置はプラスチック製で、自分で取り外しが可能な構造になっているため、食事や歯みがきの際にも不便なく使用できるのが特徴です。
床矯正は、顎の骨が成長段階にある小児期に限定して行われる治療法です。特に6歳〜12歳頃までの混合歯列期と呼ばれる時期は、顎の骨がまだ柔軟で成長が活発なため、装置による拡大効果が期待しやすいです。
将来的に本格的な矯正治療が必要になった際の負担を軽減する役割も果たしており、床矯正によって歯並びや噛み合わせの改善が図られることもあります。
床矯正の費用

床矯正の費用は歯科医院によって異なりますが、一般的に20万〜40万円程度が相場です。基本的に保険適用外の自費診療になるため、症状の重さや治療期間によって費用が変動します。
費用には、精密検査費、矯正装置費、毎回の調整料、保定装置・管理費などが含まれることが多いです。
費用の内訳
ここでは、床矯正にかかる費用を項目ごとに詳しく解説します。
初診・検査費用
床矯正を始める前には、まずカウンセリングが行われます。無料で実施する歯科医院もありますが、3,000円から5,000円程度の費用がかかるケースもあります。
治療を受ける場合は、検査を行って口内の状態を詳しく確認します。レントゲン撮影や歯の模型の作成などの検査を実施しますが、検査にかかる費用は1万円から5万円程度が目安です。
矯正装置費用
床矯正にかかる費用の多くが、装置自体の費用です。床矯正に使用する装置の費用は、10万円から20万円程度が相場でしょう。
子ども向けの装置は耐久性を考慮して専門の素材で作られていますが、治療が長期かすると成長に合わせてサイズ調整や装置の変更が必要になるかもしれません。この場合、装置の費用が再度かかることがあります。
通院費用(調整料)
床矯正に限りませんが、矯正治療中は定期的に通院が必要です。通院ごとに発生する費用が、調整料です。調整料の相場は3,000円〜5,000円程度とされており、治療期間中は定期的に支払う必要があります。
ただし、調整料が初回費用に含まれているケースもあります。治療開始時に全ての費用をまとめて支払うトータルフィー制度を採用している場合は、通院のたびの調整料はかからないこともあります。
治療費用に含まれる範囲や支払い方法などは歯科医院によって異なるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
治療期間中の追加費用
床矯正の治療中には、装置の破損や紛失、適応外の不具合などが起きることもあります。その場合、修理費や再作製費用が別途発生することがあります。また、治療計画の見直しが必要になったり、通院頻度が増えたりすることも考えられるでしょう。
装置の修理で対応できる場合は、2,000円から1万円程度の追加費用が発生するかもしれません。簡単な修理の場合は費用を抑えられますが、大きく破損している場合は費用の負担が大きくなります。
床矯正は保険適用の対象?

床矯正は多くの場合、審美性や噛み合わせを整える目的で行われるため、原則的に健康保険の適用対象外となることが一般的です。自由診療として扱われるため、治療費は全額自己負担となります。
ただし、床矯正の目的が、噛み合わせなどの機能的な問題の改善である場合は、健康保険が適用される可能性もあります。
また、お子さまの矯正治療に関しては、医療費控除の対象になることがあります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超える場合に、確定申告の際に申請することで税金の控除を受けられる制度です。
床矯正の費用そのものを抑えられるわけではありませんが、経済的な負担を減らせるかもしれません。
床矯正のメリット・デメリット

治療を検討するうえでは、メリットだけではなくデメリットについても正しく理解するとともに、ご自身のライフスタイルやお子さまの性格までも考慮しなければなりません。ここでは、床矯正のメリット・デメリットをご紹介します。
床矯正のメリット
床矯正のメリットは、以下のとおりです。
取り外し可能で衛生管理がしやすい
床矯正の装置は取り外しできるため、食事や歯みがきの際に外すことができます。これにより、口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯肉炎などのリスクを軽減できます。
固定式の矯正装置に比べて装置自体の衛生管理も容易で、日常のケアがしやすいという点は大きなメリットといえるでしょう。特に、子どもは毎日のケアが困難な場合が多いため、保護者が管理できる非固定式の装置は人気があります。
成長を利用した治療が可能
床矯正は、子どもの成長を利用することで、より効率的に歯並びを改善できます。特に、顎の成長が活発な時期に装置を使用することで、理想的な顎の大きさに成長させられる可能性があります。
早期に治療を開始することで、将来的な抜歯の可能性を減らせるだけでなく、大掛かりな矯正治療を避けられることもあります。
痛みが少ない
床矯正の特徴として、装置で歯を直接動かすのではなく、主に顎の骨を広げることで歯が並ぶスペースを確保する点が挙げられます。そのため、顎が成長過程にある子どもの場合、痛みが少ない傾向があります。
また、レジン製の装置は滑らかな素材でできており、口内を傷つけにくいため、不快感が少ないという声も多く聞かれます。痛みに弱いお子さまや痛みへの不安が強い方にとっては、安心できる選択肢といえるでしょう。
床矯正のデメリット
床矯正には多くのメリットがありますが、すべての人に適しているわけではありません。ここでは、床矯正の主なデメリットについて詳しく解説します。
装着時間を守る必要がある
装置は固定式ではなく取り外し式であるため、お子さま自身が装着を嫌がったり、保護者の方が管理しきれなかったりすると、効果が十分に得られない場合があります。装着時間が不足すれば、期待する治療効果が十分に得られなくなるため注意が必要です。
また、食事や歯みがきのときには取り外す必要があります。そのため、装着時間を守ることはもちろん、装置の管理もお子さまに理解させる必要があります。
審美性に欠ける部分がある
床矯正で使用する装置は、透明素材や薄い金属とはいえ、口を開けたときに見える部分があります。見た目を気にするお子さまにとっては、心理的な負担になる可能性があります。
しかし、床矯正の装置は基本的にご自宅にいる間と就寝中に使用します。学校などへは装着していく必要がないため、抵抗感は少ないといえるでしょう。
適応症例が限定される
床矯正は、主に歯列不正の原因が顎の発育不足である場合に適応されます。例えば、上下の顎の大きさのアンバランスや永久歯が並ぶスペースが足りない場合などです。
床矯正では歯そのものを動かす力は加えられないため、歯の位置や角度に問題がある場合には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のほうが効果的なケースもあります。治療前には、適応症例の確認が必要となります。
まとめ

床矯正は、特に成長期の子どもにとって大きなメリットをもたらすことがある矯正方法です。顎の発育を促しながら歯並びを整えていく仕組みは、将来的な治療負担の軽減にもつながります。
床矯正を検討されている方は、京都府京都市左京区にある医療法人社団 京都下鴨ライフ歯科・矯正歯科・小児歯科にご相談ください。
当院では、一人ひとりのライフステージに沿った歯科医療を提供できるよう努めています。小児・成人矯正や予防歯科、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな診療に力を入れています。
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奥村 亮司
















